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会計上の利益とキャッシュとの乖離 3

掲載日:

月次の残高試算表や決算表上の利益金額と、キャッシュの動きが合わないことの原因についての説明、第3弾を書かせていただきます。

 

といっても、第1回目の「売掛金」「買掛金」の話、第2回目の「減価償却費」と「借入返済」の話で、どの事業者でも大体の場合に発生するような主だったものについては説明しましたので、今回はちょっと特殊なものについて書きます。

 

 

まずは、「売買目的有価証券の時価評価」

 

企業などが保有する有価証券(株式等)には、会計的には大きく2つの種類があります。

 

「売買目的有価証券」は文字通り売買差益が目的で購入したものであり、比較的短期の売買を行って購入時と売却時の差額で利益を出すのが目的です。
一方、「投資有価証券」には「満期保有の債券」や「子会社や関係会社の株式」等が計上されます。
これは、売買金額の差額をどうこうしようというのではなく、満期になって償還されるまで保有することで、その間の利金を受け取って利益を得る公社債や、相手企業への影響力の行使が目的で保有する株券等、基本的に売却を考えないで保有しているものになります。

 

会計、税法は原則的に資産は購入価額で評価しますが、上記のうちの「売買目的有価証券」については、そもそも短期の売買を想定しているものであり、かつ、通常は相場があって時価がはっきりしているので、期末決算時において、その時点での価値がどれくらいなのか、含み益があるのか、それとも含み損が出てしまっているのかを明確に示すことが、株主や銀行などの利害関係者に対して会社の状態を適切に示す為に必要になると考えられます。

 

そこで、こういった有価証券で期末時に保有するものは、その時の時価によって評価をしなければならないと考えられます。
具体的には、購入額と時価との差額を、評価差損益として損益計算書(PL)に記載することとなります。

 

なお、この差損益については、翌期首に再度購入時の金額に戻す洗替処理を行うのですが、今回の話とはズレるので、別の機会に説明します。

 

実際の売買は期末時点ではまだ行われていないので、当然キャッシュの増減も現実には起きておらず、ここに、会計上の利益(損失)の金額と実際の現金の動きとの間の差が発生します。

 

 

この「売買目的証券の時価評価」と同じような処理をするものとしては、例えば「デリバティブ商品の時価評価」があります。

 

デリバティブ、と言われてもピンと来ないでしょうが、先物取引などの積極的な投資活動を行っていなくても、「為替予約」等をしているような場合、これは為替デリバティブ取引に該当します。
ですから、上記の売買目的有価証券と同じ理由により、これも期末の決算時にその時の価格によって時価評価をしなければならない、ということになります。

 

ただ、有価証券と違って相場があることは少ないので、為替予約取引の相手である銀行や証券会社から期末時価評価額の資料をもらうというのが、違うところ。

 

これも、実際の取引がまだ行われていないものなので、評価損益としてPLに計上した金額の分だけ、実際のキャッシュの動きと利益(損失)の金額がズレることになるということはお分かりいただけるでしょう。

 

 

以上、3回に渡って「会計上の利益とキャッシュとの乖離」の主な原因の説明をしてきたわけですが、いかがでしょうか。

 

今回はできるだけ端的にかつ簡潔に書こうとしたので、逆に分かりにくくなってしまった可能性もあるのではないかと不安になっているところもあるのですけれども、ひとまずこの話題については今回で終わりとさせていただきます。

 

なお、今回説明した有価証券やデリバディブ商品の時価評価については大きな問題もあるのですが、それは、また別の機会に書こうと思います。

 

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